「焼き芋屋って、儲かりますか?」
私の答えは、「場所と売り方で決まります。だから、小さく試して自分の数字を取れば、ちゃんと見えてきます」です。
私は家族で焼き芋を売りながら、業務用の焼き芋機を作ってきました。シリーズ累計300台超の焼き芋機を全国のオーナーさんに使っていただき、いろいろな売り場の数字を見てきました。焼き芋の収支は、飲食の商売の中ではかなりシンプルです。その仕組みを、ひとつの式で説明します。
収支は、式ひとつで見える
1日の売上 = 1回に焼ける本数 × 1日の回転数 × 単価
そこから引くのは、芋代と炭代、それに場所代くらいです。仕入れ値も売価も場所によって違うので、他人の数字を借りるより、この式に自分の数字を入れるほうが早く、確かです。
焼き芋機の能力が、この式の前半を決めます。私の焼き芋機なら、1回にMサイズの芋を25〜30本(約5kg)、焼き上がりまで約100分。焼いて次を仕込むまで2時間ほどなので、8時間の営業で4回、1日およそ20kgが1台の目安です。
1台で、1日にいくら残るのか
この式をそのまま形にしたのが、当サイトの「開業試算シミュレーター」です。売価・仕入れ値・出店料・炭代・月の営業日数を入れると、1日と1か月の純利益と、焼き芋機の代金が何日で戻るかが出ます。登録は要りません。
「例を入れてみる」を押すと入るのが、次の条件です。100gあたり230円で量り売り、芋はキロ400円で仕入れ、出店料3,000円、炭代500円。焼いた分が完売した日です。
売上34,500円から芋代8,000円と経費3,500円を引いて、手元に残るのは23,000円。これが、1台をフル稼働させた日の目安です。
月の数字は、何日出るかで決まります。週末に2日出れば4万6,000円、8日出れば18万4,000円。焼き芋機の代金は、完売の日が5日あれば戻る計算です。
記入例が入ったら、売価や出店料を自分の街の値に置き換えてみてください。数字が変わるところが、あなたの売り場の変数です。
本当の数字は、自分の売り場で出す
ただし、これは完売した日の話。天気や場所で、上限の5〜7割の日は普通にあります。私もそうでした。
だから、続いている人はみんな同じことをしています。出店した場所と天気と売れた量を記録して、売れる場所と曜日を絞っていく。3か月もすると、自分の売り場の「本当の数字」が見えてきます。ここが、この商売のいちばん面白いところだと私は思っています。
オーナーさんの中には、焼き芋機2台で1日40kgを売る広島の産直農家の方もいます。上位の例なので、最初から計画に置く数字ではありません。ただ、売上の上限は機械の台数で伸ばせる、と知っておくと、先の計画が立てやすくなります。シミュレーターには「2台で計算する」もあるので、1台の数字で物足りなく感じたら、そちらも試してみてください。
原価は小さい。効くのは、場所と季節
芋代は1本80円ほど(キロ400円・200gの場合)、炭代は1本あたり5円前後。原価は驚くほど小さい商売です。
そのぶん収支を左右するのは、場所代と季節です。焼き芋の需要は秋から冬に集まります。だから、大きく構えず、秋冬の売れる季節に小さく始める。それが、いちばんお金を失わない順番です。夏の売り方は別の記事にまとめました。
まず、1日売ってみる
自宅前の週末営業なら、10万円台から始められます。1日焼いて売れば、シミュレーターのどの数字よりも確かな、自分の数字が1つ手に入ります。あなたの立地の数字は、あなたにしか出せません。
開業までの流れは、7ステップにまとめています。
※ 数字は私たちの経験にもとづく目安です。収支は立地・季節・運用で変わり、特定の収入を保証するものではありません。
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